2017.8.12
7月は、天候・休日・蝶の発生時期がうまく噛み合わず成果は今一つでした。 8月は挽回したいところです。 シーズンはもう後半ですが、ターゲットはまだ残っています。
昨年からのターゲットとして残っていたのが本種の♀。 産卵行動をとっていたため、捕獲して性別確認する必要はありませんでした。
何度見ても、いくら撮っても、やっぱりカメラを向けてしまう蝶です。
あまり訪花しない蝶と聞いたような気がしますが、私は意外と訪花シーンに出くわすことが多いです。 ♀は初撮影。 右はヒメキマダラヒカゲ。
それにしても信州の高原は涼しくていいですね。
避暑に訪れている人々を尻目に、私は普段よりもヒートアップしていますが。(笑
2017.9.10
9月に入ってからは再び地元周辺をウロウロしています。
先日、9年振りに木津川市へウラナミジャノメを狙いに出かけましたが、以前に撮影した場所では姿が見られず、探索範囲を広げてようやく見つけました。 局地的に生息する蝶のようですが、今回も撮影した場所はありふれた田園地帯の一角で、どの地域に居てもおかしくないように感じられます。
そこで、”古い記録はあるみたいやけど、我が城陽市にも居るんとちゃうか”と思い、探してみることにしました。 そして、同じような環境で思い当たる地区に足を踏み入れると・・
おった! ・・・のかな? ・・・何コレ??
落ち着いて辺りを見てみると、普通の斑紋のウラナミジャノメも飛んでいます。
一頭目がまさかの斑紋異常個体だったので、一瞬、こんなジャノメばかり飛び交ってるんじゃないかと思ってしまいました。(笑
この一角では、ややヒメウラナミの方が多い感じでしたが、何はともあれ近所で見つけたというのが嬉しいです。
そしてさらに翌日、朝の短時間だけ再びこのポイント周辺を訪れます。
”もっとすごい斑紋の個体がいるんじゃないか?”
・・まぁ、やっぱりいませんでした。
2017.10.3
唐突、かつ他人にとってはどうでもいい話だと思いますが、9月いっぱいで愛車を手放しました。 頑丈な車なのでまだまだ走るとは思うのですが・・
愛車で出かけて最後に撮った蝶はオオチャバネセセリでした。
車には、17年、253,955kmの思い出が詰まっていますが、これも蝶のための選択です。
今年は雑多なターゲットを思いのほか多くクリアすることができました。 そこで、残っているターゲットが北海道、沖縄方面など遠方に偏ってきたこと、新規撮影種の増加が滞っていることから、車の維持費をフライト代に充てようというわけです。
これからは公共交通機関、レンタカー、徒歩が中心の撮影行きになります。
まぁ、長い蝶屋人生のうち、こういう期間があってもいいかなと考えています。
2017.10.17
最後に電車と徒歩で蝶を狙いに出かけたのは、22年前。
大学4回生の秋にクロツを求めて播州上郡を訪れた時にまで遡ります。
隣県なのに電車を乗り継いで、蝶のポイントまでずいぶん遠かったような記憶があります。
今回、そんな当時の事を思い出しながら車窓の景色を眺め、久々に電車で蝶の撮影に向かいました。
ターゲットは22年前に狙った蝶のそっくりさんです。
行こうと思い立ったのが朝食後の8時半だったので、行きは新幹線を使い、現地着が10時過ぎ。 前回(2014年秋)とは別の、駅に近い場所を選びましたが、ウロウロしていると前回よりも多くの個体が見られました。 やはり駆除は難しいのでしょう。
※ ムシャクロツバメシジミ ⇒ 近年、発生が確認された外来種で地域周辺の生態系に影響を与える恐れがある蝶として、駆除の対象とされています。 悪者扱いするような書き方をしていますが、最近話題になっているヒアリのように直接人に危害を加えるような虫ではありません。 あまり蝶を知らない方がご覧になられるかもしれないので、念のため。
数頭の♀が産卵行動を繰り返しており、食草がまとまってある所だけでなく、ポツリポツリと生えている小さい株に産卵している個体も見られました。 これには蝶のしたたかさを感じると同時に、虫を全滅させる難しさを目の当たりにしたような気がします。
撮影した個体は性別確認も兼ねて捕獲して帰りましたが、翌日以降もまた新たな個体が羽化してくることでしょう。
10月とは思えない暑さの中、橋の下しか陰のない川辺を歩き続けてバテてきたので14時半に探索終了。
帰りは在来線を岐阜、大垣、米原で乗り継ぎ、新快速で帰京しました。
缶ビール片手にのんびり電車に揺られるのもなかなかいいもんです。
クセになりそう(笑。
2017.10.28
先日通過した台風21号は、各地に影響を及ぼしたようです。 というわけで、やはり載せないわけにはいきません。 近所の流れ橋です。
水位が橋桁に達したのでしょう。 こうなった場合を想定しての橋の構造になっていて、橋桁が下流へ流されてしまわないようにワイヤーで繋がれており、一定の間隔でユラユラと水面に浮かんでいました。 鉄製になった橋脚はさすがに頑丈で、そのまま残っていましたが、この状態では復旧までにしばらく時間がかかりそうです。
さて、台風の合間には八重山を訪れていました。 冒頭に流れ橋を載せるくらいですから、特筆するような成果が無かったのはお察し頂けると思います。 まぁ、今回は一種増加を狙うのは難しいと思っていたので、既撮影種の充実を図りました。
昨秋11月の遠征の際、端境期だったためか一頭しか見られなかった本種に今回の日程を合わせました。 狙っていた未撮影♀をなんとかクリアです。
メタリックブルーの輝きを表現するために、花の白飛び覚悟の動画撮影です。 連写も試みましたが、すばしっこくて小さくてロクな写真になりませんでした。
それから、私は普段、蝶以外の虫や動物にはあまりカメラを向けないのですが、探索中、何ともおぞましい光景が目に入ったので、思わずシャッターを切ってしまいました。
(人によっては閲覧注意かも。目を細めてご用意を。笑)
”ヒィィ〜ッ!”
鳥はすでに絶命しており、蜘蛛はゆっくり食事を楽しんでいるようです。
それにしても蜘蛛の糸ってかなりの粘着力があるんですね。
最後に南の島の美しい景色で〆られなくてスミマセンです。
2017.12.23
寒さも徐々に厳しくなってきました。 今年はもう蝶は撮れそうにありません。
そこで、今年2月の記事中、近所の河原で流木を拾い、”蝶がいない時期の楽しみを見つけたかもしれない”と書いた事について触れておきます。 この楽しみというのは、流木を拾い集めることではなく、拾った流木をヒントにちょっと試してみようと思ったことを意味していました。
流木を拾う→→部屋に置こうかな→→蝶の標本を刺したらオシャレなんじゃないか→→どうせなら実際に止まっているように見えると面白いな→→ 生態そのままの形に固められないやろか→→試してみよう
やっぱり頭から蝶が離れることはないようです。(笑)
そんなわけで、シーズン初めにネットしたモンキチョウで作成してみることにしました。
そして、試行錯誤しながらも何とか思っていたようなものを完成させたのですが・・・
”これは標本とは呼べないし、剥製?も大袈裟やし・・何やろ・・生態の標本?”
そこで、自然の姿のまま乾燥させるドライフラワーのイメージに近いと思ったので、”ドライバタフライ”と勝手に名付けました。
それこそドライフラワーになったタンポポなどと組み合わせるとジオラマができそうです。
ちなみにこのドライバタフライ、生態写真をモデルにしています。 そして蝶の習性を意識し、翅だけでなく脚・触角の角度など細部にまでこだわって生態の再現を目指してみました。 ♀の求愛拒否時の腹部の上げ具合などには神経を使いましたが、克服できそうにない問題もあります。
続いてヒメアカタテハでも作ってみました。
今にも飛び立ちそう !?
まぁ、3Dプリンターが登場している時代に手間のかかる事をしていると思いますが、私のような暇人にはちょっとした楽しみになりそうです。
ただ、言うまでもなく蝶は生き物ですから、むやみに作成することをここで勧めているわけではありません。
また、このドライバタフライのようなものは、私が知らないだけで世の中には多く存在しているかもしれません。
呼び方については、あくまで個人の楽しみの範囲と捉えて頂きたいと考えます。
では、これが今年最後の記事になると思います。 よいお年をお迎えください。