2015年はこの蝶がたくさん飛来していたようだ。 普通の白い♀を撮るのは初めて。 今回は以前に撮った黄色型との出会いはなかった。
カンカン照りの山頂でテリトリーを張っていた。 他にも何か飛来しないか待ってみようと思ったが、あまりの暑さに即退却。
以前に撮影や採集している蝶でも、飛来迷蝶との出会いには特別な感慨がある。
♀を撮っていない種類の一つだが、♀は見つけられず。 12年前、この草原で♂♀採集した際、なぜか♀はシャッターを切っていなかった。
良さそうなクルミ並木があったので、車を降りて叩いてみた。 飛び出してくれたので様子を見ていたが、開翅する気配もなさそうなので諦めて目的地へと移動。
添乗員のいる旅行は修学旅行以来。 朝の集合時間までの短時間にホテル周辺を散歩しながら蝶を探したが、短時間の方が集中力が高まっていい写真が撮れたりして・・。
秋の沖縄遠征に向けて、財布に優しく近所の堤防へ。 翅裏を見て ”なんだボロか・・・”と思ったキアゲハだったが、表を見て驚いた。 ここまで黒い個体は見たことが無い。 しかし、できればもっと新鮮な翅の時に出会いたかった。
近所の堤防では、夏の終わり頃から徐々に姿を見る機会が増えていく定番の蝶。 昔よりも動体視力が落ちているが、まだまだ目で追える。
♂とは何度も出会っているが、輝く紫色をなかなか思うように撮れていなかった。 地表で開翅してくれた♂の周りをゆっくり回り、もっとも紫が輝く角度から撮ったのがこの写真。
本島でスミナガシを見たのは初めて。 沖縄だけでなく、そろそろ地元周辺でもこの蝶をしっかり撮らないといけないなぁ・・
今回の八重山遠征の目的は、セセリ類の写真のレベルアップがメインだった ( もちろん迷蝶もいないか目を光らせていたが )。 探索の合間にきれいなタイワンキマダラが吸蜜していたので撮影。
一応ネットして確認するが、翅を広げてくれれば本種♂もチャバネセセリとほぼ区別できるようになった。 ♀はよほど特徴がよく現れた個体でないと、チャバネセセリとの判別ができない。 ♂はどうやってチャバネの♀と見分けているのだろう。
♂は初撮影。 止まっている時は翅を閉じたままで飛び方も速いので、翅表を撮るのは難しそう。 ジャノメチョウの仲間の中では翅裏の眼状紋の数が特に多く、凝った模様をしていて美しい。
思えば20数年前、フィルムカメラで蝶を撮り始めた頃は、一種類につき♂♀一枚ずつ撮れれば、あとは種類によって採集するというスタイルだった。 そしてその後、デジカメに持ち替えてからは、効率よく美しく蝶が撮れて保存も手軽なため、ほぼ撮影のみのスタイルに変わっている。
しかし私の場合、完全に撮影に移行したわけではなく、時に両刀使いになることがある。 特に今年になって、今まで適当なところで放置していた♂♀判別に力を注いだために、蝶の行動を観察することが増えたと同時に、再びネットを振る機会も増えた。 交尾器等を確認しないと♂♀判別できない種類があるためである。
とりあえず蝶を美しく撮るのが目的なら、捕獲してまで性別にこだわる必要はないと思う。
しかし私にとって、「種類別アルバム」は標本箱のようなもので、コレクションとして♂♀を揃えたいという思いが強い。
加えて、例えばデータで何時頃に♀が活動していたかというような事実を示せれば、生態写真としても意味のあるものになるだろう。
そこで本HPでは今後、「種類別アルバム」の写真データに判別できる限り性別を表示し、さらに判別した方法まで表示してみようと思う。
蝶を採って知ろうとする感覚は、撮って楽しもうという感覚とは違ったものかもしれないが、私はどちらも大切にしていきたいと考えている。 百見は一触に如かず。 カメラの進歩によって、どこまで蝶の真実を知ることができるのだろうか。