2024.7.11
前回の与那国行きからあまり日が経っていないですが、再び飛んできました。 今回は元々予定していた遠征です。 しばらく風向きが今一つだったので、天気が良ければ高山蝶狙いに切り替えようかとも思ったのですが・・
現地で毎度お会いする蝶屋さんに、「西表島がきれいに見えてるよ」と教えてもらった場所からスマホで一枚。 中央あたりですが、写真ではボヤけてダメですね。
今回は未見の迷蝶が見られそうな雰囲気がなかったので、リュウキュウムラサキをあえて狙ってみました。 昨年の同時期に、赤斑がクッキリ浮かんだ個体を目撃したのに撮れなかった悔しさが残っているのです。
この写真を見て違和感を覚えられる方は、普段からリュウムラをよくチェックされているのだと思います。 私は撮影時には「フィリピン型かな?」と思ったくらいでしたが、ネットしておいて正解でした。 10頭近くチェックしたうち、他に撮影・採集した3個体も合わせて載せてみます。
なぜかこの遠征では♂しか見られませんでした。 翅裏を改めて並べます。 一枚上の個体が@、あとは左の個体からA、B、Cです。
続いて翅表です。
さて、いつもリュウムラの型を調べる時に参考にしている、南方新社「昆虫の図鑑 採集と標本の作り方」で確認です。 結果、@は赤斑型♂と思われるタイプでした。 A、Bは台湾型に近いタイプ。 ただし4頭とも翅表の白点列が無いので赤色系が少し入っているかもしれません。 Cは赤色系と台湾型の中間くらいでしょうか。 各型の交雑個体と思われるものが多く、判定は難しいです。
オマケにルリモンジャノメ。 西表島、石垣島ではもうこんな大破個体にカメラを向けることはないでしょう。 もしこの島で今後発生しなかった場合、数少ない記録になるかもしれないので、初めて本種をネットして展翅しました。 しかし展翅を外す年末には、もう標本箱に収める気にならないほど増えているかもしれませんね。
2024.7.27
7月に入ってからは八重山以外にも少し遠出していました。 思うように撮れていない蝶はまだまだ残っています。
現在の仕事は午前3時過ぎの起床。 「3時に起きるクセが付いたら、遠征時の夜中起きも苦にならんやろ。」 と始めたはずが、「休日まで夜中起きはツライやろ・・」となっており、夜中発のマイカーではなく朝の新幹線で向かいます。 寝不足が常態化していて、居眠り運転がコワイのです。
狙うは秋吉台のオオウラギン。 コンパクトデジカメで撮って以来、21年振りの再会です。 当時はまだ種類集めに懸命だったため、とりあえず撮れた後すぐに広島へ転戦してしまいました。 今回は余裕をもっての撮影です。
しかし天候は思わしくなく、傘を差したり閉じたりしながらの探索。 蝶が不活発で逆に撮りやすかったのかもしれませんが、天気予報とターゲットの習性を考え、遠方へ出向くかどうかを判断するのは難しいです。
♀は出始めな感じで予想どおり。 どちらかというと♂の方がターゲットだったのですが、やっぱり♀も見たい・・というのが正直なところ。 キレイな♂が残っていそうなギリギリの時期を選びました。 それにしても、もうちょっと前翅を上げてくれないかなぁ・・
そして、下旬には信州・上高地へ。 夜行バスの利用も考えましたが、夜中発に備えて少し昼寝ができたので、気合で走ります。
本種はとくに♀が思うように撮れていませんでした。 時期的には問題なかったようですが、沢の上部はほとんど陽が差さず、目に止まったのはこの一頭だけ。
遠くへは飛んで行かず、しばらく撮影に付き合ってくれました。
この後は沢を下りて河原沿いを歩きましたが、観光客が列をなしていただけで、もう一つの撮り足りていない蝶、オオイチモンジの姿は見ずじまいでした。