2023.7.18
天気予報では帯広方面は曇り。
日高地方の方が晴れ間が期待できそうなので、日高山脈の西側の林道を目指すことにします。
途中のSA3か所で仮眠をとりながら、林道に到着したのが朝8時半。
ここで狙うのはツマジロウラジャノメ北海道亜種。
まずは5年前にツマジロを撮影した崖の様子を見に行くことにします。
前回は蝶と距離があって、なんとか証拠写真を撮ったという程度だったので、今回はシッカリと撮影したいところです。
しかし林道を奥へ進むほど、曇っていてほとんど日が差さない状況。
前回撮った崖で飛んでくれるか不安ながらも待っていると、なんと前回とほぼ同じ時刻に崖の上からジグザグの軌道を描き、ツマジロがユッタリと降りてきました。
「来た!」
ところがツマジロは撮れる位置へ降りてくる前に崖から離れ、私の頭上1メートルあたりを通過して、そのまま谷の方へ飛び去りました。
「そんなん撮れるかいな・・」
採集なら仕留められたかもしれませんが、残念無念。
ここは前回、この時刻以降はいくら待っても姿を現さなかったので、その後30分ほど様子を見てから別の崖へ移動することにしました。
良さそうな崖は何ヵ所かあるので、様子を見ながら奥へと進みます。
そして車から離れている時にはクマが現れないか気になるので、時々、スマホに録音している曲の中から木村カエラちゃんを選び、大音量で歌ってもらいます。
しかし、しばらくウロウロしてみますが、現れるのはハッとさせられるクロヒカゲ、ヤマキマ、ヒメキマばかり。
ベニヒカゲも飛んできましたが、あまり面白くありません。
午後になるとさらに望みが薄くなるので、他の蝶にもカメラを向け始めます。 コヒョウモン、ギンボシヒョウモン、ホソバヒョウモン。 これらは林道脇の花でそれなりに見られましたが、どれもスレ欠け個体ばかりでイマイチ。 それぞれ翅裏を撮りたい蝶ですが、なかなか上手く撮れないまま、林道を引き返すことにしました。
この日の宿泊は帯広市内のビジネスホテル。
毎日、スーパーの惣菜では飽きるので、イオンの中にある「餃子の王将」へ。
北海道では帯広のほか、旭川、北見、千歳でも過去に王将を利用しましたが、どこもイオンの中に入っていますね。
一人暮らしをしている頃から、王将は重宝しています。
一人での遠征では贅沢する必要もありません。
できるだけ遠征費用を抑えて、一日でも多くフィールド活動できる日を作りたいのです。
2023.7.19
天気予報は曇りと傘マーク。 今日明日のうち、天気の良い方で層雲峡方面の探索、天気の悪い方で釧路方面の探索を予定していました。 予定にしたがって今日は釧路方面で探索することにし、早朝5:30にチェックアウトして東を目指します。 どちらにしても今日の宿泊は釧路に取ってあります。
狙うはアサマシジミ北海道亜種。 無謀でしょうか。 ネット検索しても生息地の情報が乏しく、探索しても見つかる可能性は低いと思いますが、とりあえず探してみるしかありません。
過去に多くのアサマシジミの記録がある地域に向け、可能性のありそうな地域を寄り道しながら走っていると、ドン曇りの下、エゾヒメシロがヒラヒラ飛んでいました。
そしてとにかく限られた時間で広範囲を探索するため、できるだけ車から降りずに道路沿いの草地をチェックしていきます。 たまに、良さそうな場所でそれらしき蝶が目に入ると、「これか!?」とテンションが上がりますが、止まったのを見るとやはりゴマシジミ。 しかし、探してみるもんです。
時期遅れでスレていますが、間違いなく本種のようです。
わりとキレイな♀もいました。
まぁこの蝶に関しては、これ以上アレコレ書かない方がいいでしょう。 とりあえず♂♀とも撮れたので、この地を後にします。 そして残った時間をどうするか考えた末、さらに東へ向かい、根室のカラフトルリシジミを探索することにしました。 しかし思ったよりも根室まで時間がかかり、結局どこに生息地があるのか見つけられずじまい。
ただ、さまよっている間にゴマシジミをはじめ、いくつかの蝶を見ることはできました。
ゴマが小さくブルーが広がったゴマシジミ。 なかなか止まってくれませんでした。
アカマダラはこの辺りでは珍しくないようでしたが、夏型があまり撮れていなかったので喜んで撮影。 他にはヒョウモン類をいくつか。
そして釧路まで戻るのに時間がかかりそうなので、早めに切り上げます。
そういえば釧路を訪れるのも今回が初めてですが、観光する予定はありません。
車に乗りながら、「こっち側に見えてるのが釧路湿原かなぁ。広いなぁ。」とチラ見したのみです。
夕食はここでも近くのスーパーの惣菜。
夕方には割引シールが貼ってあってお得です。
そして一応、ザンギっていう北海道らしい名前のものを食べました(笑。
2023.7.20
昨日よりも天候が良くなる予報。
朝食付きのホテルでしたが、権利放棄で朝5時にチェックアウト。
今日は、まだ見たことの無いクモマベニヒカゲ北海道亜種を狙うため、層雲峡方面に向けて飛ばします。
しかし向かう途中、まだ撮れていないギンボシヒョウモン北海道亜種♀がいないかと、以前に目撃だけしていた扇ヶ原に立ち寄ったのが失敗。
濃霧に包まれていた上に、思ったよりも道がクネクネで時間をロス。
某登山口に着いたのは10時を回っていました。
とにかく登山開始。
山の上にはまだ雪渓が残っていて慎重に渡ります。
しかし、花畑の上を飛んでいるのはコヒオドシばかり。
この天候、環境で一頭も見られないのは、居ないんやなと思い、結局一時間ほど様子を見てから下山することにしました。
クモベニは車道沿いでも見られることがあるらしいので、何ヵ所か良さそうな場所で車を降りて歩いてみましたが、見られずじまい。 探した場所が悪かったのか、または時期がまだ早かったのかもしれません。 この蝶に関しては、また来年以降、登山することになりそうです。
この日の宿泊は一昨日に泊まった帯広市内のビジネスホテル。
夕食はスーパーの惣菜。
部屋で飲めば、安い缶ビール(発泡酒)で済ませられます。
さて、いよいよ明日は最終日。
成果をあげて、普通のビールで祝杯といきたいもんです。
2023.7.21
最終日は、クリアできていないツマジロかクモベニのどちらかを狙いたいところ。 夕方のフライトまでの時間を考え、今回は十勝側の林道でツマジロを狙うことにしました。 日高側ではなく十勝側から入るのは初めてで、今後の下見を兼ねています。
まずは某川沿いを上流へと向かいます。 しかしトンネルを抜けたところでゲートが閉まっていました。 仕方なくしばらく徒歩で進んでいきますが、やっぱりクマが怖いので、引き返します。 実は2ヵ月前にこの某川沿いを車で走っている時に、クマが車道に飛び出してきたのです。 まだ若いのか小柄でしたが、初めて見るヒグマでした。 「やっぱり居るんや・・」と思うと警戒してしまうんですよね。
仕方ないので、ツマジロの記録がある別の川沿いを上流へと向かうことにします。 ところが砂防工事?のダンプが行き来していて、あまり良くない状況。 途中でベニヒカゲを撮ったりしながら、さらに車で行ける最奥まで進みましたが、いい感じの崖が見つからずじまい。 ツマジロの姿を見ることなく終了です。
うーん、今回の遠征でのターゲット消込みは、半分クリアできたかどうかというところです。 新車で借りたレンタカーは2046キロを表示、そして砂ボコリと虫の跡だらけで返却。 やっぱり広い北海道でした。
また来るよ。 バイバイ。
<終わり>