2022.11.10
少し間が空いての更新になりましたが、しょうもない話題から入ります。
蝶の翅の表側を指す言葉、”翅表”と”表翅”。
私は昔から”翅表”を使っている翅表派ですが、近年は”表翅”を使われる方も多いようです。
どちらも同じ意味で、どちらも間違いではないと思います。
ただ、例えば前翅の表側を指す場合は、”翅表”の語順を活かして”前翅表”と表記する方が分かりやすい気がします。
”表翅”の語順からは、”前表翅”や”表前翅”となりそうですが、ちょっと違和感があります。
まぁ感覚の問題かもしれません。
さて、前回の更新以降、ツマグロキチョウの秋型を撮りに行ったり、福岡のクロツのリベンジに成功したりと、ネタはあったのですが更新意欲が湧きませんでした。
そして、いつの間にか11月。
今秋は近所の堤防の除草時期が遅く、いつまでも背の高い枯れススキが残っていたため、ほとんどモンキチェックができず。
ようやくこれから少しはできるかなという感じです。
除草作業をバックに石碑を撮ったのは、ジャコウアゲハの蛹がいくつか見られたため。
草が刈られる前にちゃんと食べきって、蛹になる場所まで確保できたわずかな個体たち。 来年の春、元気に飛び立つでしょうか。 誰かに払いのけられる心配もありますが・・
蛹だけではなんなので、河川敷に下りて撮ったセセリ2種の写真も載せます。
2枚とも飛び立つ瞬間を狙いました。
実はこの6月、隠岐遠征の最中にメインカメラが作動しなくなり、帰宅後に買い替えました。
上の2枚は、その新しいカメラのプロキャプチャー機能を使って撮影したものです。
カメラの進歩には驚きますが、私のカメラにそんな機能が付いていると知ったのは9月になってからで、自分のエエ加減さにも驚いてしまいました。
津軽のキタアカも西表のルリモンジャノメも飛び立ち動画なんか切り出さなくても、この機能が使えたのに・・
画質は断然こっちですな。
あ〜ぁ。
2022.11.25
今秋は11年振りにサツマシジミを狙いに南紀へ出かけました。
京都南部の自宅から紀伊半島の南端周辺へ向かうには、東回り西回りともに高速道が伸びているのですが、今回は久々に紀伊山地を縦断する無料ルートを選択。
ミカドアゲハ狙いで通った20年以上前と違い、京奈和道の無料区間が利用でき、また十津川村を抜けるR168が格段に走りやすくなっています。
サツマシジミは思ったよりもたくさん見られ、逆に本種は思ったほど見られませんでした。 探索していた場所によるとは思いますが、この日は♂は一頭も見ずじまい。
キノクニシオギク(紀国潮菊)で吸蜜する♀。 この花は紀伊半島南岸の岸壁などにのみ自生しており、この時期この一帯ならではの訪花シーン。 サツマシジミも来ましたが、角度が悪くて撮れなかったのが残念。
サツマシジミは相変わらずツワブキの花によく止まっていました。 吸蜜中は撮りやすいですが、やっぱり翅を広げてくれないと面白くありません。 飛んできたところを翅表撮り。
♂はほとんどがスレ個体だったので、♀の撮影に時間を割きました。
♀はモノトーンのイメージでしたが、見る角度によってはグレーがブルーに変わります。 図鑑の標本写真を見ているだけでは分からない色あいです。
波打ち際をバックに一枚。 せっかく波の音を聞きながら撮っていたので、たまには背景にもこだわってみようかなと。
今年はこれが最後の遠出になりそうです。 あとは近所でモンキチェックです。
2022.12.29
更新が滞ったまま年を越すのも気持ち悪いので、年末に最後の更新です。
晩秋のモンキチェックについては、これといった個体が見つからないまま終了しました。
そして最近はHPの改良、とくに蝶の吸蜜植物の同定に取り組んでいました。
植物に関しては知識不足なのに、しっかりと調べないまま掲載しているものがあったためです。
昨年の写真ですが、こういう木はすべてカラスザンショウだと思っていました。 ハマセンダンなんていう木があったんですね(笑。 これでけっこう修正しました。
ハイビスカスは種名ではなく属名でした。
品種はあるかもしれませんがこれはブッソウゲですね。
すべて修正です。
こんな調子ですから、こうなったらとことん調べようと、保存している蝶の生態写真1万数千枚すべてに目を通し、訪花シーンをチェックしました。
しかし、花を狙って撮っているわけではないので、判別部分の葉などが写っていないものも多く、同定は難航。
ただ、せっかく調べたので、種類別アルバムの各種ページ下部、「主な撮影記録」の欄に、その蝶の吸蜜植物の記録はすべて掲載しました。
そして、〜科までしか見当がつかない花なら「〜科の一種」、〜属までしか絞れない花は「〜類」と、とりあえず統一しました。
今はネット検索が便利な時代ですが、それでも同定に時間がかかった吸蜜植物の中から2枚だけ選んで載せてみます。
オオフタバムグラでの吸蜜シーン。 どこにでもありそうな河川敷での珍しくないような花なんですが、外来種は調べにくいように感じます。
コウトウヤマヒハツでの吸蜜。 花が特徴的なのですぐに分かるかなと思いきや苦戦しました。 ちなみに蝶の翅がボロいので写真は掲載していませんでした。
それから、今年最後の記事なので、やっぱり今年撮った吸蜜シーンを一枚だけ掲載します。
クコの花での吸蜜。 分かりにくいですが後翅裏の橙色部が黒い個体です。
しかし考えてみれば、私が勝手に吸蜜シーンなんて言っているだけで、実際に蝶が吸蜜しているかどうかは、蝶自身にしか分からないんですよね。
「この花の蜜、吸いにくいなぁ、全然入ってこーへん!クソッ!」なんて思っている事もあるかもしれません。
一応、ストロー(口吻)が花に伸びていない写真は「訪花」、花の構造によりストローが確認できなくても頭部を花に突っ込んでいれば「吸蜜」で表示しました。
そこは改めて整理してまたどこかに書いておかないといけませんね。
それでは今年はこの辺で。 よいお年をお迎えください。