気まぐれアルバム


  2022.9.7

 車での遠征は、夜中に出発することがほとんどです。 その際、寝ずに出発して途中のSAや目的地で仮眠するより、一寝入りしてから目的地まで走り通す方が楽なんですが、よほど疲れていない限り、ワクワクして寝られないんですよね・・
 そして運転しているうちに眠くなる。 困ったもんです。

 さて、今シーズン終盤のターゲットは、”黒い”シジミ。
一寝入りできないまま1時半出発、途中で30分余り仮眠、ターゲットの生息地に到着したのは9時過ぎでした。 軽自動車ではなかなか遠い道のりです。


ルーミスシジミ(♂) 2022.8.23 山口県萩市

 本種の生息地として有名な某渓谷にて。 図鑑には、隠岐、山口、宮崎で翅裏の地色が暗化する個体が多く得られていると記されており、そのうちの一ヵ所で初めて狙ってみました。 最初に見つけたこの個体は、今までに見た和歌山、徳島の個体よりも確かに黒い地色です。
 同日、同じ渓谷で撮った通常の個体も載せてみます。


ルーミスシジミ(♂) 2022.8.23 山口県山口市

 この個体は今まで見てきた個体と同じような色合いをしています。 この日は4頭見つけて撮影し、うち暗化個体は一頭のみ。 陽が差したのが1〜2時間だったためか、数はそれほど見られませんでした。 実際にはどれくらいの割合で暗化個体が混ざるのでしょうか。


ルーミスシジミ(♂) 2022.8.23 山口県山口市

 林床の低木で静止する♂。 一般的に言えば珍しい蝶ですが、生息地では数が少ないわけではなく、習性を知ることで撮影のチャンスは増えます。

 そして翌週は再び西へ。
宿泊して一度に2ヵ所を巡る計画も考えたのですが、天候不良で断念。 2回に分けて出陣することにしました。 その後半戦です。

 「さくら」といえば、私が子供の頃はブルートレインの寝台特急でした。 今は新幹線になって鹿児島まで走っているんですね〜  今回はさすがに軽で九州はキツそうなので、格安航空と迷った結果、贅沢にも新幹線を使いました。
 ターゲットは今回も、”黒い”シジミです。


シルビアシジミ(♀) 2022.8.30 福岡県宗像市

 地名を頼りに訪れた海岸に飛んでいたのはシルビア。 過去に南西諸島で撮ったものがヒメシルビアになったので、本種を撮るのは、ここがまだ2ヵ所目です。


クロツバメシジミ(♀) 2022.8.30 福岡県宗像市

 そして2頭並んで産卵中のこの蝶がターゲットでした。 九州沿岸亜種は以前に対馬で撮影していますが、♀を見るのは初めて。 と言っても、それがメインではありません。 右の♀の後翅の鮮やかな橙色、ここが”黒い”個体がこの辺りで見られるらしく、それを探します。 左の♀がちょっと怪しい感じ・・


クロツバメシジミ(♀) 2022.8.30 福岡県宗像市

 と思いましたが、少し橙色が残っていました。
そしてさらに海岸を歩き続けたものの、これ以上黒い個体は見つけられずじまい。 これから秋期には個体数も増えると思われ、その中に何頭かは真っ黒な個体が現れるのでしょう。

 そういえば最近、現金でモノを買う感覚がなくなっているためか、今回の遠征ではちょっと難儀しました。 途中、切符を買ったりしているうちに、財布に残ったのが一万円札と数十円のみになってしまったのです。 おかげで喉が渇いたのに自販機で飲料が買えず、帰りのバスにも乗れず、タクシーを呼んで無駄に出費。 さらに、お釣りをもらうという感覚もなくなっているためか、自販機で釣銭を取り忘れる始末。
 キャッシュレス社会が悪いのか?私が悪いのか? 私やな・・

 電車で出かけると帰りに飲めるのが楽しみですが、今回は帰りの祝杯は無し。 乗り換えの小倉駅の構内で「駅弁半額でーす」が耳に入り、新幹線内で敗戦の半額弁当。 でもこれが意外と美味かったりして。 またいつか挑戦しようかな。


  2022.9.20

 4ヵ月ぶり、今年4回目の浜松へ走ってきました。


アカボシゴマダラ(2♂) 2022.9.14 静岡県浜松市

 関東で蝶を撮られている方なら、もう見飽きた?光景かもしれません。 私にとってはまだ新鮮な気持ちでシャッターが切れる蝶です。
 今回はゴマダラチョウが見られず、アカボシが増えているような印象でした。 春に見た白い個体とは違って、この赤斑が映えてこそアカボシらしい姿に見えます。


アカボシゴマダラ(♂) 2022.9.14 静岡県浜松市

 人為的に持ち込まれた大陸亜種ですが、嫌がらずに撮れば(笑)、まぁ美しい蝶だとは思います。 同じような経緯で定着したと思われる地元のホソオチョウも撮っているので、こちらだけ無視することもできないし・・ もちろん放蝶はやめて欲しいのですが、国内で撮影できる蝶をターゲットにしているので、発生が続けば撮らざるを得ないのです。
 しかし地元京都まで分布拡大してくるのも、そう遠い先の話ではないかもしれません。


コムラサキ 2022.9.14 静岡県浜松市

 そして浜松の河原で面白いのがクロコムラサキ探しです。 この樹液の出ているヤナギにはカブトムシやヒラタクワガタの姿なんかも見られました。


コムラサキ(黒色型♂) 2022.9.14 静岡県浜松市

 なんとか紫色をゲット。 良い条件が揃わないと、なかなか翅全体の紫色を表現するのは難しいです。


コムラサキ(♀) 2022.9.14 静岡県浜松市

 紫の輝きがない♀も、♂に比べると地色がやや明るく美しい色合いです。 琥珀色とでも言いましょうか。 そういえば ”琥珀色の想い出”っていう曲があったなぁ・・って古いか(笑。
”待つわ”より好きだけど、いずれクロコムラサキでこういうシャッターチャンスが来るまでは待つしかなさそうです。


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