2022.6.27
そういえば前回の記事で、出勤前に近所でホシミスジを探していると書きましたが、まだ載せていませんでした。
近所でわざわざ探していたのは、地元亜種の♀をまだ撮っていなかったからです。
さらに4日後には、紀伊山地亜種を狙いに出動。
こちらも♀をまだ撮っていませんでした。 地元の♀よりも白斑が減退しています。
写りはイマイチですが、一応それぞれの個体の翅裏を撮ったものです。 左が地元個体、右が紀伊山地の個体。 右は後翅外縁の白斑列がありません。
そして、ついでにもう一丁、行ってまえ!と出かけてきました。
早朝、松江七類まで走り、フェリーで2時間半、隠岐島前でホシミスジ探しです。
事前にグーグルマップで走っていて、この辺に居るんとちゃうか、と目星をつけておいた所にちゃんと居ました。 隠岐諸島亜種です。 ただ、快晴だったためか、数頭が飛んでいたものの、まともな静止状態が撮れたのは3時間ほど経ってから。 採り屋ならサッサッと採って、宿でビールでも飲んでいる頃でしょう。 撮り屋泣かせの蝶の一つです。
しかし、焦る必要はありません。
3日間あるから。
今思えば3日も要らなかったか気が・・
まぁ、悪天候やなかなか見つけられない場合に備えるため、また、おそらく島前を訪れるのは最初で最後になる可能性が高いため、じっくり回るには良かったです。
そして楽しみなのがこれ。
好物の刺身。
遠征先ではコンビニやスーパーの弁当で済ますこともありますが、美味い刺身が食べられそうな所では頂きます。
宿の豪華な夕食は要らないので2食付にはせず、食事処で刺身定食。
ちなみにマグロやサーモンなど赤身系はあまり食べないので、沖縄や北海道では特に刺身は食べません。
この日は夏至で19時を過ぎてもまだ明るく、食後に港を散歩。
釣りをする少年の近くを通ると、「こんにちは!」と挨拶が飛んできました。
都会と違って少年も活きがいいですね。
普通、赤い顔をしたオッサンが通りかかっても、見て見ぬフリをしそうなもんですが。
やがて見事に釣り上げた少年に、隣の少年が「あ、アジじゃん!」。
東京弁なんや・・。
6月21日 島根県隠岐郡(西ノ島)の蝶の記録
(撮影種)ホシミスジ・テングチョウ・キマダラセセリ
(目撃種)アゲハ・モンキアゲハ・モンキチョウ・キタキチョウ・Pierisの一種・ムラサキシジミ・ムラサキツバメ・
ツバメシジミ・ルリシジミ・ベニシジミ・ウラギンシジミ・コミスジ・ルリタテハ・アカタテハ・イシガケチョウ
ホシミスジに集中していて、他の蝶はあまり撮れず。
長くなるので、ここで記事をいったん切ります。
2022.7.4
前回の記事の続きです。 隠岐島前の2日目は知夫里島へ渡りました。
島前の3島間は内航船が回っており、300円で別の島へ渡れます。 切符が無くても乗船時に現金で払えるようなので、300円を渡すと船員が自分のポケットへ。 ローカルですな。
レンタカーで林道を走っているとヒョウモン類がよく見られました。
そして道路脇が崖のようになっている所には、ホシミスジの食樹ミツバイワガサがちらほら。 花の時期は終わっていますが、葉で分かります。
やはり近くにいました。
時期的には♂はすでにスレている個体が多く、♀はまだキレイな個体が見られて最盛期という感じ。
♀は♂に比べるとよく静止するので撮りやすいです。
しかし地元のホシミスジとどう違うんやろ・・
他個体を追っていた♂。 天候によると思いますが、♂も朝夕は静止することが多いです。
ミツバイワガサの葉裏に産卵中の♀。
ホシミスジが撮れたので、放牧地となっているアカハゲ山へ車で登ってみることにしました。 途中、牛が行く手を阻みます。 なかなか道を譲ってくれません。
アカハゲ山でよく目についたのがこの蝶。 これだけの数を他所で見たことはありませんでした。 放牧地はけっこう広くて、昔は居たというオオウラギンヒョウモンが居なくなったのが不思議に思うくらい。 しかし、ヒョウモン類はひたすら飛び回っており、なかなか思うようにシャッターは切れず。
アカハゲ山中腹からの眺め。 左から中央までが西ノ島。 右奥が中ノ島。 中ノ島の奥に薄っすらと島後(肉眼では見えた)。
6月22日 島根県隠岐郡(知夫里島)の蝶の記録
(撮影種)アゲハ・モンシロチョウ・キタキチョウ・ウラゴマダラシジミ・ベニシジミ・ツバメシジミ・ヤマトシジミ
・ウラギンスジヒョウモン・メスグロヒョウモン・ミドリヒョウモン・ツマグロヒョウモン・ホシミスジ・キタテハ・キマダラセセリ
(目撃種)モンキチョウ・ムラサキシジミ・トラフシジミ・ルリシジミ・テングチョウ・コミスジ・ルリタテハ・アカタテハ
・イシガケチョウ・ゴマダラチョウ・ダイミョウセセリ
目的のホシミスジが♂♀とも撮れたので、3日目は中ノ島の様子を見にいくことにしました。 初日、2日目と晴れましたが、この日は曇りの一日。
中ノ島は、「日本で最も美しい村」連合の一つ、海士町の島です。
この3日間で、最も多くの個体数を見たのは本種だったと思います。 長年見ている普通種の一つですが、交尾個体を見たのは意外とこれが初めて。 交尾飛翔形式は←♀+♂でした。
前翅に黒紋?が現れた♂。 ピントが甘いので撮り直そうと追いかけましたが、見失いました。 傷かなぁ。
そしてこの島にもいました。 島前ではとくに珍しい蝶というわけではないようです。 むしろ地元ではよく目にするコミスジを見る機会の方が少なかったです。
帰路、西ノ島に接岸中のフェリーから一枚。 船での遠征も趣があっていいもんです。 短時間だったので小笠原行のような船酔いもありませんでした。
6月23日 島根県隠岐郡(中ノ島)の蝶の記録
(撮影種)モンキアゲハ・カラスアゲハ・トラフシジミ・ベニシジミ・ツバメシジミ・ルリシジミ・ホシミスジ
(目撃種)アゲハ・モンシロチョウ・モンキチョウ・ウラギンシジミ・ウラギンスジヒョウモン・ツマグロヒョウモン
・テングチョウ・コミスジ・ルリタテハ・アカタテハ・イシガケチョウ・キマダラセセリ
そういえば初日、宿にチェックインする際、2泊するためか、今だけなのか、日頃の行いが良いためか分かりませんが、「お土産です。どうぞ。」と紙袋を渡されました。
入っていたのは、日本酒とお米。
コロナ禍で観光業はダメージを受けていると思いますが、頑張っておられます。
間違っても「重たそう」とか言ってはいけません。
ありがたい話です。
ターゲットはホシミスジぐらいでしたが、今回は印象に残るいい遠征でした。